院長ブログ

2016年1月 5日 火曜日

大事な大事な犬歯のお話し


歯は同じような形をした歯が二本ずつあります。
前歯も切歯、側切歯、
第一小臼歯、第二小臼歯
第一大臼歯、第二大臼歯
おそらく一本ダメになっても代わりとなるスペアのような歯を神様は用意したのでしょう。

しかし、犬歯だけは一本しかありません。犬歯にはスペアが無いので。
なのでこの犬歯という歯はものすごく大事な唯一無二の歯なのです。

ではこの犬歯はどのような特徴があるのでしょうか??

まず犬歯の特徴の一つに根の長さがあります。
この犬歯は歯の中で一番根が長い歯なのです。

根が長いということは何を意味しているのでしょうか??
長く埋まっているということは横揺れに強いということなのです。
歯でいう横揺れとは側方運動。つまり歯ぎしりや歯を横に動かす
動きに対して強いということなのです。

地震などの耐震設計も杭などを地中深くに埋めて地震に強い
建物を作ります。犬歯も全く同じで骨に深く埋まることで横の
動きから歯を守っているのです。


咬合学事典を見てみると
犬歯の特徴として、
1)非常に緻密な歯槽骨壁によって囲まれ、わずかな刺激にも敏感である
2)歯根が歯槽に深く植立し、歯冠ー歯根比が良好
3)顎関節から離れた位置にあって強い咀嚼筋力の作用を受けにくい
と書いてあります。

原始人はひどい切端咬合と咬耗備えていました。それは彼らが硬い生肉や
草木を無理して咀嚼していたためと思われます。人の歯は元来、
食果ー食肉の中間形態を保持しており雑食の形態を持っている
わけではない。

人は雑食するために下顎を水平に動かさないといけなくなり、
そのために雑食に適応できるように原始人の下顎は退化して
小さくなったのだと考えられる。

つまり犬歯は水平運動を行う上でものすごく重要な歯ということ
になります。ですので日本人に多い八重歯はこの犬歯が全く働いてないと
いうことになり水平運動の際に奥歯に負担がかかり歯が
持たなくなるのです。

2001年に発表された論文によると80歳以上で20本以上の歯の方の
歯並びを調べたところ、<正常咬合 80%><出っ歯 18%>
<受け口 ほぼ0%>という結果が出ています。

僕自身も高齢者で八重歯の方は見たことがありません。
八重歯は若い方では可愛いというイメージもありますが、
歯の機能という意味ですと本当に良くない歯並びの一つです。

まとめ
犬歯は歯のバランスをつかさどる大事な歯です。この犬歯のバランスが
悪いと他の歯を失う原因にもなります。歯の中でも隠れた頑張り屋さん、
そして縁の下の力もちの犬歯。この犬歯を守っていくのも
大事なことなのです。

投稿者 左京山歯科クリニック

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